松山の方より相続についてのご相談
2023年06月02日
Q:司法書士の先生、相続財産が不動産しかないのですが、相続人同士で均等に分ける方法はありますか?(松山)
私は松山に住む40代女性です。先日同じく松山に暮らしていた父が息を引き取り、相続が発生しました。父は松山の実家のほかにも不動産を所有していました。しかし預貯金などの現金は、晩年の通院費がかさんだようでほとんど残されていませんでした。
相続人である私と弟と妹の3人で財産を分け合いたいのですが、不動産をどのように均等に分け合えばいいかわからずにいます。どの不動産にも思い入れがあるので売却はしたくありません。司法書士の先生、アドバイスを頂けないでしょうか。(松山)
A:不動産を手放さずに、相続人同士で分配する方法をご紹介します。
遺産の分割を行う前に、遺言書が残されていないかどうか確認しましょう。相続では原則として遺言書の内容が優先され、遺言書に従って手続きを進めることとなります。遺言書が残されていれば遺産分割について相続人同士で話し合う必要はありませんので、まずは遺言書を探してみてください。
遺言書が残されていない場合は、相続人全員による遺産分割協議を行い、財産の分割方法を決定することとなります。今回のご相談者様のように不動産を売却しないのであれば、以下の方法で財産を分割します。
①現物分割
現物の不動産を、そのままの形で分け合う方法です。相続人同士で現物を分け合うことに合意が取れれば最も手間のかからない方法ですが、それぞれの不動産評価に明らかな差がある場合は公平に分け合うのは困難といえるでしょう。
②代償分割
相続人の1人、あるいは何人かが不動産を現物で取得し、その他の相続人に対し代償金や代償財産を支払うことで遺産を分割する方法です。この方法であれば不動産を売却せずとも遺産分割が可能となるので、相続財産の不動産に相続人が居住中の場合に有効な手段です。ただし、現物で取得した相続人は代償金として多額の現金や相応の財産を持ち合わせていなければなりません。
なお、不動産を売却し現金化するのであれば、その現金を相続人同士で分割する「換価分割」という方法もあります。
まずは相続財産である不動産の評価を行ってから、分割方法について相続人同士で話し合うとよいのではないでしょうか。
松山相続遺言相談室では、遺産の分割方法だけでなく相続全般において松山の皆様をサポートいたします。相続には煩雑な手続きも多いうえ、専門知識がなければ対応が難しい場面も少なくありません。相続手続きを進める中でお困りごとがありましたら、どうぞお気軽に松山相続遺言相談室の初回無料相談をご利用ください。相続に精通した司法書士が、松山にお住いの皆様のお話を丁寧にお伺いいたします。
「生前対策まるわかりBOOK」に愛媛・松山の専門家として紹介されました
当相談室の代表 司法書士・行政書士 西森が「生前対策まるわかりBOOK」に愛媛・松山の専門家として紹介されました。